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畳屋としてあれこれ思う事

畳屋としてあれこれ思う事(過去記事集)

畳屋としてあれこれ思う事(過去記事集)

8年物の健康和紙畳表-2006/11/13

古い和紙畳画像

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  • この写真は、8年前に施工した「健康和紙畳表」です。

真ん中の白っぽいところは、表替え作業のためにチョークで印をつけた後ですので汚れではありません。
この畳が使われていた家庭は、小さな男の子が生まれてから7年以上ですので「健康和紙畳表」の丈夫さが証明されたと思います。
変色もほとんど無いですね。
んー、健康和紙畳表恐るべし!

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やっぱり国産畳表です-2008/3/27

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  • 能登畳店の天然い草畳表は全て熊本産畳表です。

品質的にも健康的にも安心・安全だからです。
今、ニュース番組で中国の農家を取り上げた報道をしていましたが、なんか見ていて腹立たしくなりました。

野菜農家でしたが、農家の人が一方的に悪くて健康に害のあるような作物が出来ているのでは無いんですよね。
今の報道では近くにある工場からカドミウム(痛い痛い病の原因物質)などの有害物質が流れ出て土壌を汚染しているとの事でした。
それで、野菜も汚染されているのですが農家の家族自身も生活のために食べざるを得ず、食事の後は体に不調を感じるとの事でした(体のだるさや手足の痺れとの事)。

私は熊本の畳表生産農家の所に何度も行っています。
みんな、一生懸命作物を育てています。
でも、やっぱり土壌が汚染されてしまうといくら頑張っても良い作物なんか出来ないです。
中国の農家さんは生活のためにはその土壌で農業をせざるを得ません、悔しいと思います。

やっぱり私は国産畳表をおすすめせざるを得ません。
国産畳表は熊本県が90%以上を生産していますし、優秀な生産者が多いですし、そう言う理由で私も何度も足を運んで育成・生産現場を見てますので熊本産畳表を特におすすめしています。
今回の報道ではっきり思いましたが、水俣病やイタイイタイ病が発生していた昔の日本が今の中国なんですね。
そんなリスクのある畳をお客様にお届け出来ません。
安い値段の方が売れる事は分かっていますが、そう言う問題では無いです。

中国産畳表に対しての考えが改めて否定的になりました。

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畳のJIS規格-2008/4/4

畳にもJIS規格なるものがあります。
JISマークのJISが畳にもあるんです。
もともと、天然畳表はJAS規格(日本農林規格)で畳縁や畳床はJIS(日本工業規格)を受けた製品が多いです。
その上、畳そのものにもJIS規格があるんですねー。ややこしいです。
ちなみに能登畳店はJIS規格の認定を受けていません。
あまり意味を感じないからです。

しかしこの間、某自衛隊基地より見積もり依頼がありまして、「JISなんたらかんたら(言っている担当の人もよく分かっていない様です)」とおっしゃったので、「うちはJISの認定を受けて無いです」と言ってお断りしました。
JIS規格に基づいて畳を作るのは簡単な事ですが、JISの認定を受けるには2年に1回のペースで200万円くらいの検査認定料がかかるらしいので、当面能登畳店はJIS認定を受ける気が無いです。
でも、今回JISについて改めて考えて見ました。
畳のJIS規格って何なんだ?

ここから考えます。
畳のJISについてはこんな本が出ています。ちょっと古いですが。

畳のJIS規格ガイドブック画像

  • 矢印画像
  • この中に、畳のJISについての項目があります。

「畳を縫うにあたって、一針の感覚は何センチ以内」
「畳の外観は使用上有害な汚れが無い事」
などなどいっぱい書いてありますが、次の点にご注目

畳の寸法の許容差
長さープラスマイナス1ミリまで  幅ーマイナス1ミリまで  厚さープラスマイナス2ミリ
だそうです。

話が変わる訳ではないですが、最近、新築マンションに入居される方から「最初から入っている畳は信用出来ないのですぐに変えて欲しい」というご注文をよく頂きます。
新築マンションに畳を納入する様な大規模な工場系畳店はかなりの割合でJIS認定を受けています。
すっごいすき間や段差がありますが、JIS認定を受けているんですよね。
JIS認定の検査自体が2年に1回くらいなら、通常業務と検査用業務があるって事なんでしょうか?

ちなみに私は畳のJIS規格に反対ではありません。
ちゃんと運営されていれば、畳を作る技術の最低基準を担保出来ますし、お客様も「JIS表示の畳であれば最低基準はクリアしているのね」と安心感もあるかも知れないからです。
でも、ちゃんと運営されていないのであれば、「JIS規格の畳」と言うラベルがお客様に間違った認識を与えてしまう事になります。

「JIS規格の畳」と言うことで購入したお客様には、「JIS規格の畳」をお届けしなければいけないのに、「ラベルだけがJIS規格の畳」をお届けするのはどうなのかと思います。
JIS規格の畳の基準は大量生産を前提とした規格のようですので、本来、当然そうあるべきの「オーダーメイドの畳」とは違う事も書いておきます。

畳にも何らかの規格があった方が良いかも知れないとは思います。
手抜き畳工事も多いですし、そういう意味では畳のJIS規格も必要なんでしょうか?

もっともっと信用を築いて他者の認定などに頼らずに安心してご注文いただける畳店でいたいですね。
畳の施工画像を撮り忘れた日はブログが長くなる傾向があるなー。

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