畳縁(畳ベリ)に思う事
畳縁
とは、縁付き畳の両端に縫い付けられている布の事です。
最近は縁無し畳(琉球畳)が増えましたが、以前の畳にはほぼ畳縁が付いていました。
畳縁が出来た最初の頃
は、畳表を畳のサイズにカットした端を保護するために出来たと思われます。
その後、畳縁の色・柄・材料・織り方等によって、その畳の使用者の身分を分けるために使われるようにもなりました。
そして現代社会において畳縁はどのように扱われているかと言うと、あまり重要視されていないと言って良いと思います。
畳の付属品としてあまり消費者の関心が無いようになっています。
その根拠はと言うと、畳店を経営していて
?畳縁を一生懸命選ぶ方が少ない
?畳表(ゴザ)は、「誰々さんの家で見たら、良かったから同じ物が欲しい」と言うご注文は多いですが、「誰々さんの家の畳縁が良かったから同じのが良い」と言うのは無いです。全く無くはないですが、あれが良かったからではなく、「ご紹介者のと同じで良い」と言うニュアンスがほとんどです。
最近考えるのですが、これも畳店側の販売方法に問題があるのかも知れません。
能登畳店の畳縁見本
には36種類ありますが、私が個人的に好きな畳縁が圧倒的にでます。
そして、納品時にはほとんどのお客様が大変喜んでいただけます。この畳縁にして良かったと。
では、何故この「おすすめ畳縁が選ばれるのか?」と言うとですね。
以前は、「お客様は畳縁に関心が無いから私がおすすめする無難な畳縁を選ぶんだ」と思っていました。
しかし、私は間違っているかも知れません。
「私が年間何千枚と新しい畳を納品する中で何故この畳縁がすきなのか?」これがキーポイントなのでは無いかと思うようになってます。
私がこの畳縁を好きな理由は、「無難で、色が上品で主張が少なく、質感が落ち着いていて、畳の枠や日に焼けた後の畳表の色とも合うから」です。
そうなんです、ちゃんと理由があるんです。その畳縁が和室の印象をどんな風にするのかが明確に(正確かは趣味の問題もあるので分かりませんが)伝えれる訳です。
だから、お客様にも伝わって選んでいただけるんじゃないでしょうか?
と言う事は、他の畳縁にも「和室の印象がどのように変わるか?」・「この畳縁がどういうコンセプトで作られているのか」を伝える事でお客様も選びやすく・ちゃんと選ぼうと言う気になるのではないでしょうか?
例えば、
?無地で現代的なカラーで質感は昔の綿畳縁の様な畳縁の場合
・・・質感が柔らかいので、一見主張が無く昔ながらの和室にも違和感が無いが、カラーが今までの和室に無い色なので雰囲気が軽く変わる。
?和風な柄畳縁でカラーは明るめ、質感は化学繊維的
・・・質感が化学繊維で色が明るいので畳縁が目立ちますが、柄が和風なので和室として違和感はそれほど無いです。完全な洋風畳縁では和室に違和感が出てしまうが、この畳縁なら明るい印象を出した上で和室との違和感が少なくなります。
等々の各畳縁を使う事によって和室の印象がどうなりやすいのか?
また、この畳縁は「和室の印象をどのように変化させるコンセプトで作られているのか?」を畳縁見本とともにお客様にお届けするとお客様にも畳縁に対する意思が芽生えるのではないでしょうか?
そうすると、畳縁にコンセプトがあると少しでも知った消費者の方がお友達の家に行った時や、飲食店・旅館等で畳を見たときに「畳縁にも目がいく様になる」のではないでしょうか?
現在の畳減少時代の理由
のひとつは、畳が当たり前にありすぎた事も原因のひとつの様な気がします。
「でも、今は各家に和室は1部屋くらいしか無くなっているじゃないか?」と言う人もいるかと思いますが、各家に1部屋に住んでらっしゃる方の多くが、昔に畳が当たり前に多い家で育った方では無いか、畳が当たりまえにある生活をした事があるのではないかと思います。
はっきり言って、私が新しいマンションにでも引っ越したら「うわっ、すげー」と思いますよ。
だって自分の今の家にはそんな空間が無いからです。現場や友達の家ではいつも見てますが、それはまた違います。
でも、畳の部屋や和室のある空間は見慣れています。(もちろん一般の人以上ですが)
大空間のフローリングのリビングに引っ越した方のほとんどは驚きと感動があると思います。
また、友人の家で見た方は「欲しくなる」と思います。
でも、畳のある和室は当たり前なんですよね、みなさん畳のある和室が当たり前にある体験をされています。
単に生活スペースの下に敷いてある物なんですよね。
だから、やっぱり感動とまでは難しいですが、畳縁にも畳表にもコンセプトを持って、お客様に伝えて、
「この和室はこのコンセプトで出来ているんだ」と言う、使い方でも・インテリア的にも目的を持っていただける提案と情報発信をしていきたいと思います。
だいぶん長くなったので、話がすれてきているかも知れません。
畳縁に対して興味が大きくなってきた能登畳店店長でした。
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